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  • 執筆者の写真CRZKNY

暴力と非情の世界の夜明け。『無情の掟』

更新日:2021年9月23日

さ、明日のリリースの告知記事が今から始まります!

※今回はあまり長くないので皆様是非。



 

業火 / 街 / 埋葬 / 刻


 

昔読んだ本か何かで、北野武が『ソナチネ』を例にしながら、自分の映画の作り方を四コマで起承転結的に書いてそのコマの間を埋めていって映画を作る、的なことを言ってて(言ってた気がするけど記憶は曖昧、参考文献も手元にないし間違って覚えてるとかだったらごめんなさい)、その影響で、アルバムのストーリーとかよく4コマで考えて、作ったなって。


今回のアルバム『無情の掟』も、仮タイトルが「業火 / 街 / 埋葬 / 刻 」で、そういう4章仕立てのイメージがまずあってそこに肉付けしてアルバムを作ったんだけど、残念ながら言葉がない音楽をメインで作っているので、その少ない行間を読ませながら広がるイメージで繰り広げられる地獄絵図って感じになっちゃった。


現実世界はマジでクソな状態がずっと続いてるなって思うけど、それと地続きではあるけれど、別種の、完全妄想の、連鎖する暴力の物語がいよいよ完結。


昔から妄想してる「ここで生活したくないNo.1の街」こと、脳内の純粋暴力都市がこんな連作で作れる日が来るとは思わなかったけど。空想や妄想もこういう時に役に立つもんだなーって。


ただ、同じ人間が同じように作ってるとさすがに連作だとマンネリになりそうだなっていう危惧は最初からあって。


それ回避するために、映画で例えると、監督は常に俺なんだけど、同じ架空の街で起こる色々な出来事(主に暴力)にまつわる話を、毎作スタッフとかジャンル総入れ替え的なシステムで、1作1作が独立した映画なんだけど、世界観や設定は同じ場所や人物を描いている的な。


っていうのがこの企画を始める際に当初唯一思いついた、マンネリを回避する制作方法だったんですが、今振り返ると、三池崇史『DEAD OR ALIVE』シリーズや、ニコラス・ウィンディング・レフンの『Too Old to Die Young』とかの連作の手法を悪魔合体させたぽいなぁって。続いてたり同じ役者出てるんだけど、一本づつ独立した作品でもある的な。観たことない人はこの機会に観てみるといいと思う!ビックリするから!


 

というわけで、その最終章『無常の掟』なんですが、前回のブログ記事でも書いた通り、テーマはなんとダブステップ。昨今のワブルばりばりの派手なのじゃなくクラシックなダブステップを、DJ100madoが提唱していた100BPMの概念を元に、より深度を深めていって、重力を反転させた感じのアルバムに仕上げました。


所属がGOODWEATHERというコレクティブだったのでDUBSTEPは常に身近な存在だったわけですが、本場のUKのアーティストが正統派のダブステップを作っているのに、わざわざ門外漢な自分が真似して作る意味は感じていなかったので制作するのは避けてきたんですが、この一年を通してアルバムを作ってきた感触で、オリジナルなCRZKNY印のダブステップが作れるなと気づいて、実際デモ的に何曲か作ってみたところ、出来るのがわかったので、自分のトレードマーク的サブベースではない部分でのベースミュージックを提示してこの連作を終わらせてみました。


単純に、極上のビートが鳴ってるんで、ぜひ聴いてください。


作った当事者とはいえ、大概のものに飽き飽きしてる俺が飽きない音だから、きっと楽しんでもらえるかなっていうのが、今の感想ですね。ちょっとバイオレンスなストーリーは、、って避けてる人も、(全作)ちゃんと極上のエンタメやってるんで、楽しめると思います。


 

そして斎藤潤一郎氏による書き下ろし作品『DKMV』もいよいよ終わりです。今回の最終頁の原稿もらって、読んだ瞬間、これぞ斎藤潤一郎ワールド!!!!って溢れ出るイマジネーション炸裂な、荒涼とした、それでいてエモーショナルなエンディング、是非楽しんでもらいたいです。やっぱり斎藤潤一郎氏は天才だなと。



あと、斎藤先生とは、来週あたり、本企画終了記念でツイキャス配信すると思うので、その辺りも色々と話せたらなと思ってます!!!詳細は、また後日!!



そんなわけでこの1年間の企画のラスト+α、楽しんでいただければ!!!




以下プレスリリース

 

CRZKNY x 斎藤潤一郎コラボによる12ヶ月連続リリース最終章は、極北のダブステップアルバム『無情の掟』


CRZKNYと斎藤潤一郎によるコラボ企画として昨年10月よりスタートした12ヶ月連続アルバムリリースがいよいよ本作を以って完結を迎える。


ラストを飾る本作『無情の掟』はクラシックスタイルのダブステップサウンドを、CRZKNYがこの1年で作り上げた世界観の中に落とし込み、極限までBPMを落とし重力と歪みを与え地を這わせた作品が収められている。


DJ100madoが提唱していた100BPMサウンドとも呼応しつつ、独自のトライバル感を醸成し消失点へと突き進む本作は、まさにCRZKNYの脳内にある『暴力の街』で繰り広げられる死の祝祭の為のサウンドトラックとなっている。

1年をかけて紡がれた物語を完結させるCRZKNYは本シリーズを「現実の社会とは別種の地獄。一年かけて清々しいまでに禍々しい世界を生み出せた」と回想する。

またアルバム購入者特典として収録されてきた斎藤潤一郎による書き下ろし作品『DKMV』も本作にて驚愕の終結を迎える。斎藤潤一郎とCRZKNYという鬼才同士の言葉のないコラボレーションの結末を、是非その目と耳で体感してほしい。


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9月23日配信アルバム第十二弾


無情の掟 [DKMV-015]

Tracklist


01. 野犬の群れ

02. 追跡の果て、焔

03. 死の祝祭

04. 消えない呪詛

05. 穢

06. 予知夢

07. 虐殺

08. 重力の理

09. 非情の街

10. 新しき世界


アルバム購入特典として

斎藤潤一郎書き下ろし『DKMV』第12頁を封入。


(9/23 12:00~以降リンク先で聴けます☺️)




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