双頭の蛇
ダブルヘッドジョーズ的なアサイラム系の作品を期待した人には本当に申し訳ないんですが、ギリシャ神話とかのほうの、双頭の蛇です。もっといえば西村寿行の短編集とかそういう記憶から、、、。
そんなことはさておき、今回はバンドサウンドなんです!
そう言ってみたものの、自分でもどこがだよとしか言えない作品に今回も仕上がってしまい、まぁ、本人は満足だけど、きっともっと普通にバンドサウンドならバンドぽいのがみんな好きだし売れるんだろうなとか思ってるよ!
で、
作るきっかけになったのは、たまたまロシアンドゥーマーミュージックってプレイリストをYouTubeで聴いてみたら、所謂ロシア産ポストパンク集だったんだけど、かなり衝撃で。
慌ててインターネット(みんなインターネットって知ってるかな?マニアックな話ししてごめんね💦)でrussian doomer musicと検索したところ、
ベリーロングうなぎさんて方が一年以上前に書かれたnoteに詳しく書いてあって。
※めちゃめちゃ面白いし読み応えある記事でした....!!!!!!
詳しくはリンク先を見てもらえればいいかなと思うけど(ちなみにこのベリーロングうなぎさんの記事で冒頭に紹介されてるアリヤーンスのナザレって曲の動画は必見....!!!!)、ネットミームから生まれたドゥーマーって概念にキャラ付けして遊んでたら、その概念上のドゥーマーが聴いてそうなプレイリストっていうのを誰かがネットに上げて、それがロシアンポストパンク集だったと。
日本でも結構去年か一昨年か音楽好きの間ですでに流行ったぽいんだけど、もちろん、音楽を聴くのがあまり得意じゃないことで有名なCRZKNYは知るはずもなく、YouTubeで自動再生とかしてたらなんかの曲の関連リストとかで出会っただけなんで、ロシアンポストパンクとは?みたいな話は人の受け売りしか話せないんでみなさん詳しくは他の人が書いた記事を読んでもらうとして、ともかく個人的に、ロシア語ももちろんわからないし、ノスタルジーなのもいいし、ともかく、演奏も歌も上手くないところが最高に良くて。
早速これなら俺でも出来るぞと思って普通のポストパンク曲量産して、これでアルバム完成だーって終わろうと思ったんだけど、やっぱ、なんか俺がやることとは違うんじゃないかなと。
で、一旦全曲ボツにして、
そこから曲のパーツ(とはいえめちゃめちゃトラック数は少ない。ベースとギターとボーカル、シンセ、あとSEくらいで多くて6−7トラックくらい)を、延々何日かいじり倒してくうちに、これって、バンドサウンドでテクノ作ったらいいんじゃないかなって思って。
個人的には2000年代とかの、バンドがテクノをやる、みたいな生の感じがどうしても合わなくて、逆に、バンドぽく作った音を使って、人工的なテクノを作ったらいい感じになるのでは?ってずっと思ってたから、そっちに全振りして。
そこからは腐ってもCRZKNY、ボツ曲データは使わずプリプロなポストパンク曲を再び作ってそれを換骨奪胎&再構築(魔改造的な?)、2日で完成。
のはずだったんだけど、これじゃパンクどこ行ったよ、ってテクノテクノしすぎてて。
作り込まれたものじゃなく、かといってなんちゃって即興性とかに逃げるでもなく、即物的にぶっかますのが俺の中のパンクなのでは???という自問&自答タイムに突入。
なので、いつもよりは一週間、完全に〆日過ぎてるんだけど無視。
なぜなら、自分都合だから......
そのまま3、4日寝かして。
その間に観たかった映画とかドラマを観て
すっかり曲のこと忘れた頃に、一気に再構築。
そのまま書き出しして、ソングデータも消去。
これでやり直しできないって状態にして、
ギリギリ、今回も予定日どおりなリリースにこぎつけました。
自分で自分を褒めてあげたい(なぜなら自分以外誰も褒めてくれないからなだけなんですけどね...いや、、イマジナリーフレンドならいつもそばに。。。)
ちなみに完全に余談(この記事自体が大概の人にとっては余談だが)だけど、曲いつまでも同じところ直したりし続けて全然曲できないとか、いつまでも完成した気分にならないから先に進めないってDTMer(そういう人がいたとして、俺に何か曲作りのことで訊いてくる人、今までの人生でeyeさん以外いなかったわけだが)に、めずらしく真面目にアドバイスだけど、
とにかく1日の作業の終わりで曲を書き出して、ソングデータは消去する、
これで先に進めないってことが無くなるから、この方法はマジでおすすめです。
それを繰り返すと、昨日より今日、って思えるし、自動的に曲も増えてくし、自信がつけば別にソングデータ消さなくても、行き詰まった時に前に進めるようになると思う。
これ読んで、実践してみたけどダメじゃねーか、って人がいたら、連絡ください。
そんな余談はさておき、
いつもプレスリリース作ってくれてる人に
今回のアルバムを一言で表すなら?って訊かれて
「DIYの成れの果てみたいな音」
って答えたら
「意外と当たらずとも遠からずって感じ」
と言われたんで、まぁ、そういう音です。
自曲にボーカル入れるとか1000曲以上リリースしてきて何気に人生初だったし楽しかったんで、そこら辺も楽しんでもらえたらー。
あと毎回いろんなとこで言ってるけど、
コロナ明けたら、
Anal Cantみたいなバンドやりたいなと思ってます。
以下プレスリリース
12ヶ月連続アルバムリリース第十弾はCRZKNY流“POST PUNK”
鬼才・斎藤潤一郎とのコラボ企画で12ヶ月連続アルバムリリースを敢行中のCRZKNYの10枚目となる最新アルバム『双頭の蛇』は、“Post Punkを換骨奪胎し、人力ではないバンドサウンドとしてのテクノ"として再構築することをイメージして作られた。
また今作はCRZKNYのディスコグラフィーにおいて初となる、自身のボーカルを使用した曲も収められた記念すべきアルバムとなっている。
『双頭の蛇』と名付けられた今作を「コロナ禍におけるDIYの“成れの果て”のサウンド」
と評する、CRZKNY仕様のパンクサウンドを是非体感していただきたい。
今回もアルバム購入特典として斎藤潤一郎書き下ろしとなる「DKMV」第十頁が添付される。
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7月22日配信アルバム第十弾
双頭の蛇 [DKMV-011]
Tracklist
01. 黒針
02. 石碑
03. 回帰線
04. 欲望の終点
05. 不律回廊
06. 錆びた剃刀
07. 首の無い犬
08. 鎖状
09. 双頭の蛇
アルバム購入特典として
斎藤潤一郎書き下ろし『DKMV』第十頁を封入。
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